Q.毎食後、歯磨きはきちんとしているのですが、口の中が不快になります。

A:歯磨きは何のためにしているのでしょうか?

食べかすを取るため?汚れを取るため?虫歯予防?歯周病予防?口臭予防?

 

人は、虫歯や歯周病など、お口の中の病気の予防のために歯を磨いています。

飲食後、細菌はその中に含まれた糖から酸という歯を溶かす成分を作ります。これにより歯が解けて虫歯になるので、できるだけ細菌の少ない状態をつくらなければいけません。

 

口臭が気になると、汚れがついているから臭いがすると思っている人が多くいます。 汚れが口臭を起こすのではなく、細菌が増殖することにより口臭は起こります。

 

ですが、食後は細菌がたくさんいるのかといえば、そうではありません。

なぜなら、食後は、食事の咀嚼により、唾液量が一番多くなり、細菌が一番活動できない状態になるからです。

 


食後に、歯磨き剤を使用して過剰に歯を磨くと、せっかく咀嚼によって出てきた性能のいい唾液が損失してしまいます。

また、食後すぐにお口の中は、酸性に傾きます。歯が溶け始めると言われるph5.5にまで戻るのに、食後20~30分もかかるのです。 つまり食後すぐ歯を磨くことは、酸性状態の中にいる口腔内で歯を削ることになりますし、中性にもどす働きを行う唾液がうがいにより流され少なくなり、ますます口腔内の酸性化が増強し、不快感を感じることがあるのです。

 

食後は、すぐに歯を磨くことが大切なのではなく、せっかくいい状態で出ている唾液の損失がないように、水を口に含み舌をよく動かすことにより口腔内を中和させることです。