Q.小学校になる子供の口臭で悩んでいます。

A:子供の口臭は、子供本人ではなく親が悩んでいることがほとんどです。

 

子供に口臭があると、学校でいじめに遭うのでは?と心配になるからです。

また、母親が元々口臭に対して不安を抱いていたり悩んでいたりする場合も、子供に対して神経質になってしまいます。

ただ、本人は気にしてはいないので、口臭に関して親が子供に話す言葉には注意が必要です。 なぜなら、息ってくさいんだ、という感覚がまだないときに、臭いと表現されてしまうのは、そこから逆に悩みになる引き金になるからです。

さりげない一言であっても、「くさい」という表現は人格を著しく傷つけてしまいその頃の心の傷が成人になるまで影響を与えることが多くなります。

 

多くの患者様を診てきて、きっかけの大半が幼少期や思春期の母親の一言から悩んでいたりします。

性格がナイーブな子供ほど悩んでしまい、引きこもったりリストカットにまで発展していく場合もあります。 そうなると、逆に家族の理解も困難になってきます。

 

子供の口臭の指摘をしてしまったときは、指摘をしたことに責任を持つことが必要です。 子供は自分からは言えなくても、口臭を密かに気にし出したりするのです。 臭わないときには「全然、臭わないよ」と言ってあげることがとても重要です。


■子供の口臭の原因について

 

子供の口臭の原因としては、きちんと歯磨きができていなかったり、呼吸がちゃんとできずに口呼吸したり、また、小さいながらも知らないうちにストレスを抱いていることもあげられます。日常の食生活習慣の乱れも影響します。 食事中に良く咬む習慣をつけないと、唾液分泌の低下が起こりそれに起因する口臭の原因にもなります。

 

また、学校でのいじめもあります。口臭に関するいじめは、その子にとっては後の人生に精神的な影響を及ぼすこともあります。 口臭が原因ではなく本当は他の理由があるにもかかわらず口が臭いという言葉の暴力でいじめるというものです。その場合、親は、口臭だけが原因にとらわれがちですが、それはいじめに対する学校側への相談が必要になってきます。 誰もが生理的口臭もありますし、それだけでいじめが起こることはないからです。

 

■子供の口臭対策

 

子供の口臭対策としてまずは、虫歯がないか、歯科医で診察を受け必要があれば治療すること、きちんと歯磨きをすること。

 

口腔生理機能が十分に働いていなかったり、日常の食生活習慣の乱れも影響します。

家庭における規則正しい生活習慣や食生活習慣、口腔衛生管理状態の確認は口臭対策の第一歩です。

 

また、小児科や耳鼻咽喉科を受診して、口呼吸をしていないか、アデノイドの問題がないか、肥満がないか相談してみましょう。

アデノイド肥大やアレルギー性鼻炎があると、口呼吸になりやすくなります。

口呼吸はお口の中が乾燥して自浄作用が低下するので口臭の原因にもなります。

食べ物を良く噛んで食べるといった対策は唾液の分泌が盛んになりますし、鼻呼吸のへの転換にもつながります。